イースター(復活祭)のミニ知識と由来

イースター(復活祭)のミニ知識と由来


イースターには、何をするの?
イースターエッグって、どんな意味があるの?
イースターって、何月何日?
ユリウス暦とグレゴリオ暦は、どう違うの?
では、そもそもイースターの意味は?

Q)イースターには、何をするの?

A)イースターの起源は後ほど説明しますが、ここでは現在の風習を紹介しましょう。

一般的に、クリスマスと同様、家族でご馳走を食べて祝います。

また、エッグハント(卵狩り)やエッグロール(卵転がし)という、子供の遊びもあります。イースターエッグと呼ばれるカラフルに染められたゆで卵を探すのがエッグハント、またその殻を割らないようにして転がすのがエッグロールです。

アメリカのホワイトハウスでも、例年敷地内でエッグロールの催しが行われます。子供向けのショーが同時に行われ、ファミリー・インターナショナルによるグループも、何回かステージで楽しい歌とダンスを披露したことがあります。

Q)イースターエッグって、どんな意味があるの?

A)エッグロールなどに使われるイースターエッグは、生命の始まりを象徴しています。

イエス・キリストは、十字架上で死んでから三日目に、復活されました。ちょうどひよこが卵の殻を破って出てくるように、キリストも死という殻を破ってよみがえられたことを象徴しているのです。

Q)イースターって、何月何日?

A)実は、クリスマスと違って、イースターの日付は毎年変わります。「春分の日の後の最初の満月から数えて最初の日曜日」と定められているからです。これは、紀元325年に開かれたニカイア公会議という世界教会会議で定められました。

というわけで、その年によっては最大一ヶ月ほど、つまり月の周期プラス数日のずれが生じるのです。

日本を含め現在多くの国で使われているグレゴリオ暦では、この日は3月22日から4月25日の間になります。西方教会(ローマ・カトリック、プロテスタント、聖公会など)はこの日にイースターを行います。

東方教会(正教会など)は、グレゴリオ暦ではなくユリウス暦を使って計算しているため、別の日にイースターを祝います。

2030年までのイースターの日付

西方教会 東方教会
2022年 4月17日 4月24日
2023年 4月9日 4月16日
2024年 3月31日 5月5日
2025年 4月20日
2026年 4月5日 4月12日
2027年 3月28日 5月2日
2028年 4月16日
2029年 4月1日 4月8日
2030年 4月21日 4月28日

Q)ユリウス暦とグレゴリオ暦は、どう違うの?

A)ユリウス暦とは、ローマのユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)が、紀元前46年に制定した太陽暦です。一年を365日とし、また4年に一度366日の閏(うるう)年を置きました。

それまでの暦よりも優れているとはいえ、ユリウス暦では約128年につき1日の誤差が生じます。こうして16世紀後半になると、実際の春分が暦より10日も早くなり、イースターなどの日取りを決めるのに適切でなくなってきました。

これを正すために、1582年にローマ教皇グレゴリウス13世が制定したのが、グレゴリオ暦です。ユリウス暦と同じく4年に一度の閏年はありますが、100で割り切れてかつ400で割り切れない西暦年は閏年とはなりません。この方法では、一日の誤差が生じるのに3000年以上もかかるという正確さです。

このように、現在日本でも使われているグレゴリオ暦は、イースターなどの日取りを決める上で正しく春分の日を設定するようにと定められたものだったのです。

Q)では、そもそもイースターの意味は?

A)イースター(Easter)は英語での呼び方ですが、日本語では復活祭と言います。つまり、イエス・キリストの復活を記念する日なのです。先に説明したように、「春分の日の後の最初の満月から数えて最初の日曜日」にイースターを祝うのも、イエス・キリストの復活されたのが日曜日であったからです。

復活と言うと、クリスチャンでない方は「まさか!」と思うかもしれません。しかし、記録によると少なくとも500人以上の人が復活後のイエス・キリストに会っています。

また、新約聖書に収められている手紙の大部分を書いた使徒パウロは、始めはクリスチャンを迫害していました。その彼が後に回心し、今度は自分が迫害されることになるのを承知でクリスチャンになったのも、復活後のイエス・キリストが彼に現われたからであるという証言をしています。

欧米の映画の葬式シーンで、「わたしはよみがえりであり、命である。わたしを信じる者は、たとい死んでも生きる」という言葉を聞いた方も多いでしょう。これは、ジョージ・ワシントンの墓碑銘にもなっているイエス・キリストの言葉です。つまり、イエスがよみがえられたように、イエスを信じる者も永遠の命を持つという約束です。

では、なぜイエスは十字架で死なれたのでしょうか。それは、わたしたち人間はあやまちの多い不完全な存在なので、天のお父さんである神様に近づけなくなっていたからです。そこで、わたしたち全員のあやまちや罪を身に負い、愛の犠牲となって、イエスは十字架上で死なれました。そういうわけで、イエスを信じる人は、誰でも罪が許されて天国へ行けるのです。

このイースターに、もっとイエスの愛について知りたい方は、「誰かがあなたを愛している」を是非お読みください。